(財)日本建築防災協会が発行しております「木造住宅の耐震診断と補強方法」の一般診断法にて行います。診断は原則として大地震動での倒壊の可能性について実施します。
一般診断法では詳細な検討を建物のすべての部位では行わず、代表的な部位で平均的な評価を行うこととなります。
主として評価する部分は壁の強さ、壁の配置、劣化度、柱と壁の接合部分等であり、目視・非破壊にて検査を行います。
(※家の各箇所の天井・壁・床など仕上材をめくる等は行いません)
調査時においてどのように判断すればよいかが曖昧な場合は、原則として「安全側」=より評価が低くなる方に判断することとなります。
そのため、家の各箇所を破壊して診断を行う精密診断に比べ、正確さでは一歩譲るものの、スピーディーでかつ安価・安心な診断を行うことができます。
精密診断を行う場合は、本来であれば全ての壁・柱・梁等の構造材について劣化状態等の調査を行う必要があります。
しかしそれを行うためには家の各箇所を破壊して調査する必要があり、破壊した場合は当然ながら復旧の費用もかかってしまいます。
また精密診断を目視のみで行うとすると構造体内部の劣化が判定できず、結果として一般診断に比べて診断の精度が落ちてしまう可能性があります。
一般診断では、精密診断を行う場合に考えられる構造体の劣化等をあらかじめ織り込んだ診断となっています。
また破壊調査等も行わないため、より安価な診断結果を出すことができます。
現場調査の順序
お客様からのヒアリングにて建物の経歴についてお聞きします。
※図面があればご用意をお願いします。
建物の敷地状況を目視により確認します。
(地盤の健全性・擁壁等の敷地を構成する工作物のクラック状況等)
基礎形式及び地盤から上部の基礎立ち上り状況を外部から目視により確認します。
(犬走りの沈下状況、換気口まわりのクラック状況等)
外壁仕上げ材によるクラック状況等を目視しにより確認します。
(開口部まわりのクラック、その他増改築による変更の有無、シール切れ等)
屋根の棟や瓦等の仕上げ材のずれ等の状況を目視により確認します。
(割れ、欠け、ずれ、欠落等)
1階2階の内壁等の仕様、水浸み痕、はがれ、亀裂、カビ等の状況を目視により確認します。
(床の過度の振動や床鳴り、傾斜等)
2Fの押入れ等から小屋裏の状況を目視により確認します。
(耐力壁まわり、横架材・柱仕口部分の緊結状況及び火打ち梁・接合状況等)
2Fの押入れから小屋裏確認できる場合は内部のものを一度出しておいて下さい。
目視による調査が不可能な場合は建物ができた時期から適宜判断し、評価します。
1Fの押入れ等から天井裏の状況を目視により確認します。
(耐力壁まわり、横架材・柱仕口部分の緊結状況及び火打ち梁・接合状況等)
1Fの押入れから天井裏確認できる場合は内部のものを一度出しておいて下さい。
目視による調査が不可能な場合は建物ができた時期から適宜判断し、評価します。
基礎の亀裂や床下部材に腐朽、蟻道、蟻害があるか目視により確認します。
(土台のずれ、アンカーボルトの有無等)
目視による調査が不可能な場合は建物ができた時期から適宜判断し、評価します。
(1)~(6)で現場調査は終わりとなります。
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